NZ Organic weekに飲もう!おすすめオーガニックワイン
ニュージーランドでは、毎年9月の中旬にNZ Organic weekという期間があります。今年のOrganic weekは、9月11~19日。そして、その後1週間はOrganic Wine Week New Zealandがあり、この期間は1年に一度オーガニックについて考える良い機会です。
NZ Organic weekとは
NZ Organic weekは、ニュージーランドで一番古い有機認定であるBio Gro(Bio Groについてはこちらの記事で紹介しています)やオーガニック製品を扱う企業やショップ、レストランなどが集結し、2018年に始動した催しです。
この期間を通して、オーガニックとは何か?を知り、製品を手に取り、試すことで「人、地球、野生生物、気候」について考えることがNZ Organic weekの目的です。
期間中には、オーガニックについてのセミナーがあったり(今年はコロナの影響でウェブ開催予定)、各カテゴリーでのオーガニックアワードを投票で決定したりと、オーガニックに関心を持ってもらうためのイベントが様々開催されます。また、Organic Wine Weekでも生産者がSNSのライブ配信を通じて、オーガニックとは何か?を伝えています。
ニュージーランドとオーガニックの関係
ニュージーランドといえば、なんとなく「エコ」や「ナチュラル」などの言葉のイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
その理由のひとつとして、近年注目されているのが「再生可能エネルギー」。ニュージーランドは、ノルウェー、アイスランドに次ぎ、世界で3番目に再生可能エネルギーを使用しているといわれています。
さらに、現在ニュージーランド環境省は、再生可能エネルギー使用率を、2025年までに現在の40%から90%まで引き上げることを目標としています(日本は現在再生可能エネルギーの利用率が約18%、2030年までに38%まで引き上げることを目標にしています)。
このように、「化学物質に頼らず自然の力を活かし生きていくことを当たり前にする」というオーガニックの原点となる考えが、国民にも広く知られているため、ニュージーランド自体が「ナチュラルでエコな暮らし」というイメージに繋がっているのではないでしょうか。
今回は、そんなオーガニック推進国ともいえるニュージーランドのオーガニックワインをご紹介します。イベントに参加した気持ちで(気になる方は是非イベントも覗いてみてください)、ワインを味わい、オーガニックについて考えてみてはいかがでしょうか?
▼NZ Organic week
https://www.organicweek.co.nz
▼New Zealand Organic Week
https://www.organicwinenz.com/organic-wine-week
ニュージーランド おすすめオーガニックワイン
①Riverpoint Vineyard Viognier The Millton Vineyards
・原産国:ニュージーランド
・産地:ギズボーン / 北島
・品種:ヴィオニエ94%、マルサンヌ4%、マスカット・プティ・グラン2%
・容量:750ml
ニュージーランドのオーガニックワインを語る上で、外せないのは「ミルトンヴィンヤード」。世界的にもまだ環境保全の動きが本格的に始まる30年以上前から、ビオデナミ農法をはじめとする化学物質を一切使わないブドウ栽培・ワイン醸造を行ってきました。
ワイン造りを志したジェームス・アニー夫妻はヨーロッパでワイン造りを学びました。フランスでビオデナミ農法を学び、1984年ニュージーランドへその技術を持ち帰りワイナリーをスタートさせます。
当時、ニュージーランドでは自然農法の知識が知られていなかったため、周りの人達からは、変わり者だと馬鹿にされますが、ふたりは信念でビオデナミ農法を続けました。
その努力が実り、1992年のインターナショナルワインチャレンジでミルトンヴィンヤードのワインが入賞し、国内外にその名を知らしめたのでした。
《ワインの香りと味わい》
洋梨や白桃のような甘美な香りと、ほのかにトーストのような香ばしい香りが感じられます。口に含むと、凝縮されたミネラル感を感じます。柑橘系の酸味と程よい厚みのある味わいでバランスの取れた味わいです。
・原産国:ニュージーランド
・マールボロ / 南島
・品種:ソーヴィニヨン・ブラン
・容量:750ml
2011年BioGro認定を受けたフイアヴィンヤード。「足元を見るのと同じくらい頻繁に空を見上げる」という言葉の通り、徹底したビオデナミ農法でブドウを栽培しています。
ワイン畑には羊が行き来し、蜂の巣があり、自然的に生まれた肥料で土を肥やします。元々あった土地と周辺の生態系を壊さず、尊重するワイン造りを行っています。
主に野生酵母発酵液を使用し、人工的な添加物を入れないことでより自然に近い味わいを引き出すことをポリシーにしています。
通常、ワイン造りでは醸造後の不純物を取り除くため、卵の卵白などを使い「清澄」という作業をしますが、フイアヴィンヤードでは、ヴィーガンやベジタリアンの方にも安心な動物性成分を使わないワイン造りも行っています。
《ワインの香りと味わい》
メロンやパッションフルーツなど明るい果実の印象に、優しくハーブ香が感じられます。口に含むと、グレープフルーツのようなフレッシュな酸味とビターさが混ざりあいます。ハーブ香の強い印象のソーヴィニョン・ブランではなく、少し落ち着いた香りと味わいなので飲み疲れすることなく楽しめます。
まとめ
化学物質を使わない分、害虫被害などを防ぐためにその分人の手も掛かるのがオーガニック農法です。そのため、オーガニック=高いというイメージを持っている方が多いのも現実だと思います。
オーガニック野菜となると、価格が通常の製品の2倍なんてことも珍しくありません。その点、オーガニックワインは価格の面がさほど気にならないのも嬉しい点ではないでしょうか?
1人でも多くの方が、「オーガニックとは何か」ということに興味を持ち、もっと身近にオーガニック製品を手に取ることができるようになれば良いなと思います。
次のワイン選びに、是非オーガニックワインを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?
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【お家で楽しむワイン提案のワインエキスパート】
ニュージーランドワイン好きが高じて、ワイナリー・ブドウ畑巡りをする為ニュージーランドへ移住。
都内ワインインポーターにて星付きレストランにもワイン紹介をしてきた経験を活かし「お家でも気軽に楽しめるワイン時間」を提案しています。
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